はじめに
楽曲について
『青いメロディー』は2003年4月16日発売のTUBEの39枚目のシングル。
同年7月16日に発売のTUBEの23作目のオリジナルアルバム『OASIS』にも収録されています。
フジテレビ系『めざましテレビ』のテーマソングとしても使用されていたので、
TUBEファン以外の方にも多く聴かれた楽曲ではないでしょうか。
TAB譜はこちら
ギターソロについての解説
今回の楽曲のキー(調)について
『青いメロディー』はギターソロ以外のセクションはAメジャーキー、
ギターソロのセクションではG♭メジャーキーに転調しています。
ソロの前まではAメジャーキー(=F♯マイナーキー)、ソロはG♭メジャーキー(=F♯メジャーキー)
G♭とF♯は呼び方が違うだけで同じ音です。
同じルートを持つF♯マイナーキーからF♯メジャーキーへのモーダルインターチェンジなんですね
ギターソロの終盤でさらに転調しBbメジャーキーに着地するという、転調を多用しているのが特徴的ですね。
ギターソロのコード進行について
G♭メジャーキーのダイアトニックコードは以下の通りです↓
G♭M7とG♭、C♭M7とC♭、D♭7とD♭はほぼ同じものと捉えてください。
ほぼG♭メジャーキーのダイアトニックコードで構成されていることがお分かりいただけるかと思います。
タブ譜の出だしのDコードの小節は、ギターソロへの導入部でまだコーラス中という扱いになりますので、
厳密には2段目からがギターソロになりG♭キーへと転調しています。
ギターソロが始まるとしばらくG♭メジャーキーが続きますが、
最後の4小節はG♭メジャーキーのダイアトニックコードには無いコードたちが並んでいます。
C♭mはサブドミナントマイナーコードと呼ばれ、
本来はメジャーコードであるダイアトニックコードの4番目のコードをマイナーコードに変えることで少し切ない雰囲気を醸し出しています。
そしてC♭mからEのコードに流れていきますが、『C♭m=Bm』と捉えると
『Bm→E』はギターソロで転調する前のAメジャーキーのツーファイブ進行になっています。
そしてツーファイブからトニックコードへ進行すると思いきや、「E→Fsus4」へと進行し、
ギターソロが終わり歌に戻ったタイミングで『B♭メジャーキー』に着地するという見事な半音上転調となっています。
訂正:タブ譜の18小節目は「Fsus4」で19小節目は「F」です
スケールについて
ギターソロのセクションがG♭メジャーキーなので、使用しているスケールはほぼG♭メジャースケールです。
使用されているスケールをコードごとに明記するような一般的な解説はあえてこちらでは割愛します。
少し音楽理論を勉強した方であれば「E♭m7のコードにはE♭エオリアンスケールを・・・(アベイラブルノートスケール)」
といったスケールの情報と音の羅列だけを載せたようなありきたりな解説はもう見飽きた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
音楽理論を少し知っていれば耳コピが早くなったり、
フレーズやソロをアレンジしたりできるようになり音楽をより深く楽しめるようになります。
各フレーズのポイント
15小節まではG♭メジャーキーのダイアトニックコードだけで構成されていて、
スケールもG♭メジャースケールだけで弾いているので音楽理論的に特殊な部分はなくそれにより、
耳に残りやすく口ずさみやすいメロディになっています。
16小節目のC♭mのコードの部分は短3度の音を(あえて?)使っていないのもポイントですね。
17小節目以降はコードトーンを中心としたフレージングになっています。
さいごに
春畑道哉研究所、第2回目はTUBE39枚目のシングル『青いメロディー』でした。